大谷翔平くんとの妄想小説3

完全な単なる妄想ですので、苦情等は一切受付できません。申し訳ありませんが、なにとぞご了承くださいm()m

それからは必死で大谷くんの勉強をした。

好きなアイドルを好きな感じで野球選手を好きになり、プロ野球に詳しくなっていった自分だった。

だけど、だけど、二刀流とか正直そんな選手自分の好きな選手のまわりにもいなかったし、ただ単に二つもできるんや〜へえ〜すごいなあ〜くらいにしか思ってなくて、大谷翔平っていう人間に、さして興味がなかったので(ごめんなさい)、

知識だけは入れるけど、どんな感じで取材に入っていけば応じてくれるんだろうとか、

10も歳上のばばあ。テンションがた落ちしないかな、とか。

ま、まあでも仕事だからそんなこと考えるのは自意識カジョー

とりあえず知識だけは入れようと猛勉強した自分なりに。

へえ〜二刀流、って、前の日ピッチャー、次の日野手。とかもあるけど、

ピッチャーしながらその日突然野手になったりするんやあ。

へえ交流戦なら、セリーグはDH使えないから

えピッチャーで主力打順とか打ったりもしたの〜

え、敗戦投手になった試合でもそのあと野手とかしてたりしたんや。

球も速っへぇ165km。日本最速。

日本最速、日本最速、ってずーっと騒がれてきたんやなあ。どんな気持ちやったんやろ。

あんな穏やかで優しいかわいらしい感じやのに

この子は大変なことをしてきたんだな。

生半可な気持ちで取材になんか行けないな。

いくら地域誌だからって。

ーそんなことを考えながら。

前担当記者さんに、いろいろこんな時話すといいよこんな時はピリピリしてるからダメだよなどなど、引き継ぎしてもらったりしながら、

いよいよ、わたしが大谷担当になった、初取材の日が来た。

とりあえず気合いだけは誰にも負けないで行こうと、球場へ向かった。

現実は甘くなかった。

バカみたいに気合いだけ入れて、どの取材陣よりも早く球場に出向いたものの、

自分のローカル誌の社名を伝えただけで、広報の人からは失笑され、一言。あとにしてとピシャリ。食い下がって名刺を渡すも、

担当変わったんだよねきちんとさん(前の担当者)に聞いてきたぁいろいろ

と嫌みまで言われる始末。

そうこうしているうちに、大谷選手が出て来て、大手の記者さんたちは慣れた足取りで彼を追い、囲み取材が始まった。

それを遠巻きに眺めていることしかできない。

あとで、って言われた以上、あたしがあそこに入っていけるはずもなかった。

ううん、何より、あそこには、入ることの許されない何とも言えない空気感があったのだ。

緊張と恐怖となにもできない不安が一気に襲ってきて、足が震えた。

そしてただそこにしばらくたたずんでいることしかできなかった。

あとでがどのくらい後なのかも、想像することもできないくらいに。

自分の立場の認識がなかった。事前準備も全くできていなかった。

とにかく全てにおいてが甘かったのだー

どのくらい経ったのだろう

ただ、担当が替わった挨拶に、と、持ってきた菓子折の袋とカメラ、メモを持って、いつまでもその場から動けなかったわたしに、

向こうで背のやたら高い選手と広報の人がこそこそ話してわたしを指差す様子が見えた。

大谷選手だ

急な展開に、さらに固まってカメラを落としたりあたふたしてもたついていたわたしに

大谷選手は小走りに近づいてきてくれた。

すいません。お待たせしました。大谷です。

ハジメテジャナイノニオボエラレテイナインダ

挨拶しなきゃならないのに、取材を後回しにされて動けなかった悲しさから、真っ先にそんなことが浮かんできて、バカなことに涙がでてきてしまった。

大谷選手は不思議そうにこっちを見た。

あ、あの。さんから担当替わった北原はるほです

涙が止まらないわたしの顔を見て、彼は怪訝な顔をした。

なんだこいつ、って顔きっと呆れているもうダメ

大谷大丈夫ですかはるほすみませんまた出直します疲れているのにごめんなさい

涙声で下を向いてお土産の和菓子の菓子折を渡して走って逃げてしまった。

会社に戻って怒られたのは言うまでもない。

前担任さんに、もう一度、取材の仕方や心構えを習ったけど、あたしやっていけるかな。

向こうで編集長が、ファイターズの広報の人に平謝りしている姿が見えた。

その夜は全く眠れなかった。

翌日。

一番乗りしても取材はできないけど謝罪は一番乗りしてしなくちゃとまた朝からいち早く球場に出向いた。

1人黙とランニングする大谷選手がいた。

嘘と思った。

まるで待っていてくれたかのようだと。

しばらく見とれてしまった。

が、すぐハッと我にかえり、一目散にかけよった。

社の北原ですランニング中すみません。昨日は本当に申し訳ありませんでした

深と頭を下げた。

通りすぎてしまうかと思ったが、大谷選手は少し息を上げながら立ち止まってくれた。

大谷なんで和菓子

はるほえ(そこ)

びっくりして頭を上げたら、サングラスを取った、優しい目をした彼がいた。

はあ、あの

大僕、洋菓子の方が好きなんだけど

はえ、え、でもウィキペディアで洋菓子は今やめてるってさんも言ってたような

大(笑)ウィキなんか見ないで、ちゃんと本人に聞いて(笑)

と言って少年のような笑顔で笑いながら、頭をポンポンされた//。

そして、またランニングに向かい、うしろを振り返って走りながら、

大ちゃんと答えるんで今度は泣かないで取材しましょう

そう言いながら手を振ってまたサングラスをして走っていった。

ポンポンされた頭が熱い//

そうだこの人は人とは違う何かを成し遂げたい。その一心でずっとやっている。

だったら、あたしも、既存のやり方や、情報に頼るんじゃなくて、あたしにしかやれないやり方で頑張らなくちゃ

大谷選手がそう気づかせてくれた日だったー